ナチュラルホースマンシップ2:馬の目に映るもの
馬の目は陸上哺乳類の中でも最も大きいといわれます。
それは何百万年もの長い間、捕食動物として生存するために肉食動物からの脅威を早期に察知するよう視覚が発達したから
「目は口ほどにものを言う」という言葉通り、言葉でコミュニーケーションを取れない動物は目で訴えてきます。
特に馬は、その日の気分や気持ちだけでなく、馬本来の微妙なボディランゲージをも目で表します。
トラウマに耐える馬は心を閉ざし感情を隠すので、体や動きから馬の苦しみに気づけませんが、その目に映る痛み、恐れや不安で知ることができるかもしれません。
馬の目には人に助けを求めている時には信頼と願い、人と関わる準備ができた時には自信と安心の輝きが映されるのではないでしょうか
だから、馬の目を見ながらトレーニングをする事が、馬と向き合うグランドワークの基本でといえます。
例えば、あるトレーニングを馬が拒否する時には強制的に従わせるのではなく、まず、その理由を探してください。
馬の集中力が切れたり、トレーニングに飽き始めると馬の目に「嫌気」が映り、その後にまえかき等の体で表す反応を始めるものです。
馬が拒否する理由が「知らないからできないのか」、「ワガママなのか」、「トラウマや恐怖でできないのか」等の可能性を馬の目が語る気持ちから見定め、呼吸の仕方や他の体が表す反応も考慮しながら、その理由にあったアプローチを見つけていきます。
微妙な馬の目の輝きや動きから馬の行動を「読み取る」ことができれば、馬が考えることを理解でき、より緊密なコミュニケーションが取れて馬をうまく導けるようになります。
見つめるだけで癒される馬の目、その光があなたに何を問いかけているのか知ることがナチュラルホースマンシップのファーストステップです。