乗馬用品が特別な3つの理由とアメリカへ行った時のお話し
乗馬用品が特別な3つの理由
数あるスポーツある中で乗馬はとても特別です。
何故、どこが特別なのでしょうか?
その事を3つの視点から考えます。きっと貴方も
この事を知るともっと乗馬への理解が深まるかも…
乗馬用品その1の考察
まず他のスポーツを思い浮かべて下さい、テニス、野球、ボーリング、
ゴルフ、陸上、剣道など、それらの全てにおいて使用する用品はそのプレイヤーの身に付ける物、または使う物ですよね。
ところが乗馬は、人が使う乗馬用品と馬が使う馬具の両方が必要なんです、他のスポーツではそれが全く有りません。馬には鞍から鐙、鐙革、腹帯、ゼッケン、頭絡、ハミが最低限でも必要です、
鞍だけでも、総合鞍、障碍鞍、馬場鞍、さらに競走鞍と全く用途が違う鞍が存在します。
人には乗馬ヘルメット、乗馬キュロット、乗馬ブーツ、乗馬手袋さらに鞭も必要かも知れません。
つまり、他のスポーツより実に多種多用なアイテムが必要なんです。
ざっと10倍以上のアイテムがいると言われています。
そうそう、肝心な事を忘れていました。お馬さんも必要です。
乗馬用品その2の考察
多くの方が考える歴史のあるスポーツと言えばボクシング、これは紀元前8世紀のギリシャ時代がスタートと言われています。
乗馬はどうでしょうか?
馬やロバは紀元前4000年には家畜として歴史上に現れています。
すでにこの頃には馬を制御する為に手綱とハミなどの乗馬用品が使われており、遺跡から出土しています。
紀元前2000年にはもう馬車が開発されて日常で使われています。現在の馬車競技もここから発達したのでしょうね。
現在多くの人が楽しんでいる乗馬は、とても歴史のあるスポーツです。
もしかすると古来より受け継がれている人類のDNAが貴方を魅了しているのかも。
乗馬用品その3の考察
さて、最後の考察です。
貴方は乗馬を楽しまれた後に、どんな気分になりましたか?
日頃の疲れやうっぷんがいくらかは軽減されたことはないですか?
そうです、乗馬のもたらす大きな特殊の一つがホースセラピーです。アニマルセラピーといえば犬を用いたセラピー犬が有名ですが、古代ローマでも戦士の心のケアに馬を使う事があったとされています。
障害者さんのホースセラピーが現在とても注目を集めています。
他のアニマルセラピーはその動物とのふれあいですが、乗馬セラピーは読んで字のごとく「馬に乗る」セラピーです。障害者用の鞍や鐙など特別に開発された乗馬用品が数多く存在します。
これらを使用する事によって、馬上での姿勢や重心移動を助けます。
障害者さんによく使用されている鐙
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★運動と心のセラピーを同時に行うのが乗馬です。
いかがでしたか、人類の歴史の中で人と長い付き合いの馬、最古のスポーツでもあった乗馬、心のケアをしてくれる乗馬。
そうした人と馬をつなぐ「乗馬」の全てを支えているものが乗馬用品なのです。
アメリカの乗馬用品専門店について
さて、次は私が実際にアメリカの乗馬用品専門店に行きましたので
その感想を述べたいと思います。
これについては当社のフェイスブックにも写真付きで紹介しておりますので
そちらも見て頂ければ幸いです。
私はロサンゼルス最大の乗馬用品専門店 Broken Horn Western Storeに行きました。
LAで最大でアメリカでも最大級の乗馬用品専門店です。基本はウエスタンですがブリティッシュの乗馬用品も沢山販売しておられます。
まず、お店の外から見て日本とは全く違う事がありました。感覚的に意表を突かれました。
その巨大な看板、大きいとはこの事ですね。巨大な鳥居に実物大の馬が
吊ってあります。実物大の馬が乗った鳥居を想像してみてください。まあ本物ではないですが、それが風によってゆらゆらと
動いているのです。さらにその下にもっと大きなブーツが揺れていました。それにまず驚きました。
その店の横には同じ経営者の方が、修理店を出しておられました。乗馬用品のお店は朝10時開店でしたが、
隣りの修理店は朝9時に開店でしたので先にそちらを見学させて頂きました。
鞍のアンコツ(鞍の中にある基盤)から馬着、服の修理まで3人のスタップが忙しそうに働いていました。色々と質問したら丁寧に答えてくれました。例えば、鞍の扱いについて。鞍は特に修理が難しいらしく、あまりにひどい破損の場合は、手がける前にハッキリこれはゴミだと言うそうです(笑)
アメリカでは古いのは捨てて新しい乗馬用品を買うのが普通と思っていましたが、いやいや愛着ある鞍は大事に扱われている様子。
何度も修理して使い古して、「もうこれ以上は」という状態まで使うのが普通みたいです。
USAらしい作業を見つけました。カスタムベルトを作成していたのです。世界に一つだけ、オリジナルの乗馬用ベルトを作成してくれます。例えば蹄鉄の形や馬の横顔等、なんでもお好みに応じてです。すごいですね。
次に見たのは、馬のエサの販売コーナーです。エサの販売はニュージーランドの乗馬用品のお店でもお馴染みです。種類は子馬から大型馬、ダイエット用、下痢用や便秘用まで用途に合わせて多々あるようです。価格もピンキリでした。どれも重いから運ぶのが大変です。やはりピックアップトラックは必需品だなと思います。
ほどなく開店時間になり、待っていました!いざUSA最大級の乗馬用品のお店へ突入致しました。
入り口をくぐると、そこには圧巻の売り場スペースが!大きい、でかい、ものすごい品揃えです。1階と2階があります。1階から順に見て行く事にしましたが、多分2〜3時間では全て見れないのではと思うほどの乗馬用品が陳列されていました。
蹄油や鞍に塗布する油も何種類もあり、私も見た事の無い液体の容器がずらりと並んでいます。英語を読んでもさっぱり用途が不明です。
隣りの鞍修理のお店で見た、アンコツだけも販売していました。私は趣味で結構色々な国の乗用品店を見ますが、アンコツだけを展示して販売しているのは見た事が有りません。
一巡してさらに気になる上の階へ移動して、乗馬用のキュロットを見学に行きました。これもすごい種類です。男女、色、サイズ別はもちろんのこと、メーカーも一流から正体不明のメーカーまで色々です。このお店では乗馬用のキュロットにこれだけの選択肢があるのですね。見ているだけでどんどん時間が過ぎていきます。
続いて圧巻だったのが、ウエスタンブーツです。これはもう息を飲むほどの種類です。子供用のウエスタンブーツでさえ、こんなにあるの?と思いました。これがUSAにおける需要と供給のバランス。乗馬市場の現れ。乗馬人口を表しているのでしょう。その結果がこの乗馬用品の品揃えなんですよね。
つま先から頭のてっぺんまでトータルコーディネート。
ブーツの次はもちろんカッコいいテンガロンハットもずらりと並んでます。
乗馬用アパレル用品の次は、いよいよ本格的な馬具用品へ。
最初に鞍を見ました。ウエスタン鞍だけではなくブリティッシュ鞍も沢山有ります。中古の鞍も格安で販売されていました。
鞍の横にはハミが並んでいます。実はこのハミ、これだけ乗馬用品が種類豊富に陳列されている中で思いのほか種類が少なかったです。どうしてでしょうか。使用する馬具の中で、ハミに関してはあまり気にしないのでしょうか。
女性用のアクセサリーやおもちゃの部門も充実していました。プレゼント用に求める人が多いのでしょうか。アクセサリーはキレイな箱に入っていました。馬の置物も非常に沢山あり見ているだけでも楽しかったです。
再び履物コーナーへ。
革の長靴はARIATが展示してありました。価格もそれなりにお高いです。思った通りブリティッシュ用の長靴はウエスタン用に比べて数が少ないですね。
フーフピックは色取りどりで安かったです。
鞭もブリティッシュの乗馬用品に分類されるためか、この規模の店にしては取り扱いが少なめです。
見学の終盤で見たのは、日本では売り場で見ることのないもの、しかし海外の乗馬用品としてはごく一般的に店舗で扱われているもののひとつ、蹄鉄です。やはりそこはDIYの国、自分で出来ることは自分でするのでしょうね。装蹄道具も並んでいます。
変わった蹄鉄を見つけました。丸い蹄鉄です。面白いですね。どのように使用するのでしょう?
最後に見つけたのは、まるで医薬品のような商品。メディケアの一つですね。自分の馬に接種する虫下等の経口の注射剤です。
いや、もう十分に乗馬用品を堪能致しました。
私がニュージーランドから来た日本人で乗馬用品店を経営していると述べて、それらしき人物に「オーナーさんですか」と聞くと、(どう見てもオーナーと思えわれる大きくがっしりと太った男性です。でもここのスタッフでした)ちょっと待つように言われました。
待つこと数分。
本物のオーナーさんが現れ、色々とお話しをさせて頂くことができました。痩せた小柄な白人の男性でした。失礼ながらこの男性は店内をウロウロしていたので、私はきっとここのスタッフだと思っていました。
彼が言うには、まず世界の乗馬用品業界がここ10年で激変した事、それはインターネットの出現です。これにより今までの乗馬用品の売り方が変わり、このお店にようにロサンゼルスのような都市に近い巨大な店ではなく、田舎にある巨大な倉庫でインターネット販売する業者が出現してきた事。
それは当社でもそう実感しています。
さらに、USAだけの特徴が南米から移民が大量に移住してきた事。彼らは初めは賃金の安い労働者だったが、今では中産階級に大勢います。そして彼らは自国のメキシコの乗馬用品を求めている事。
メキシコの乗馬用品ってなんですか?と聞くと、「どれもハデなものさ」と彼は言います。つまりハデなカウボーイハットや馬着、服、靴等らしいです。
確かに昔、テレビで良くみたカウボーイハットは地味だけど雨や風にも強いかったですが、今回見たカウボーイはハットどれもハデでした。
そして、ひととおりUSAの馬具用品の業界事情を教えてもらうと、今度はニュージーランドの乗馬用品業界の質問が山のように…いつのまに私達の周りには、スタッフとさらにお客さんまで聞いていました(笑)
そして、私が話す度に、いやキゥイ(ニュージーランド)アクセントの東洋人は初めて見たと笑らわれました。
皆さんとても気さくでいい人ばかりでした。いや、なんでしょう?
同じ業界の人とは基本的に話が会うのでしょうかね。
実は密かにこのお店で是非買いたい物が有りました。それはカウボーイハットです。そしてついに買いました!
この訪問の後に行ったのがロサンゼルスの ユニバーサル・スタジアムです。
恥ずかしながら、ここで買ったをカウボーイハット被って行きました。
うわ〜楽しかったです!ウッドペッカー夫妻?と写真を撮りました。
最後まで見て頂き有り難うございます。乗馬用品の世界は本当に広くまた深いものが有ります。まだまだこれからも、楽しみながら深めて行こうと思っています。
Director 河本 光広